50代で始める終活。まずは断捨離から

生活

50代で終活と聞くと、まだ早いと感じる方も少なくありません。 しかし、老後を迎える前に終活を始めることは、決して早すぎることはないのです。

終活に向けての第一歩として、まず断捨離を始めてみませんか。 気力や体力にまだ余裕がある状態、すなわち健康寿命が終わらないうちに、計画的に身の回りの整理整頓をしていきましょう。

終活に向けての断捨離についてご紹介します。

なぜ終活の第一歩が断捨離なのか

まず、なぜ終活の第一歩が断捨離なのかを考えていきましょう。

終活とは、「人生の終わりを迎えるための活動」の略語です。 人生の終わりを迎えるとき、まだ先のように考えてしまいがちですが、人生の終わりを考えるためには自分の気力、知力、体力が十分ではないと具体的な活動に移していけません。

では、人生の終わりを迎えるためにまず何をしたらいいのか。 一番身近で始めやすいことの1つが「断捨離」です。

断捨離は流行語にも選ばれた言葉ですが、ただ不用品を処分することを指しているわけではありません。
今後の人生を見据えて、自分の暮らしに本当に必要なものの種類や量を把握し、生活を見直す作業になります。まさに「人生の終わりを迎えるための活動」の1つと言えるでしょう。

断捨離と生前整理

では、終活に向けての流れについて考えていきましょう。

終活というと、生前整理という言葉を思い浮かべる方も少なくないと思います。

生前整理とは、生きているうちに自分の財産や持ち物を整理して、不要なものや遺族が処分に困るものをあらかじめ処分しておくことです。

この生前整理につながるのが断捨離ということになります。

人生の後半に向けて、断捨離を通して暮らしを見直し、自分が他界後どのような始末をするのかを決めて、生前整理として必要な依頼をすませておく。 終活に向けての理想的な流れと言えるでしょう。

健康寿命と判断力

ここまで、終活に向けての活動は気力、知力、体力が充実している50代から考えるというお話をしてきましたが、なぜ早いうちから終活を考えなければいけないのでしょうか。

ここで重要になってくるのは、健康寿命です。

健康寿命とは「日常生活を制限されることなく、健康的に生活を送ることのできる期間」を指します。

医療技術の向上などで、日本は世界有数の長寿国になりました。
しかし、年齢を重ねるごとに、健康不安のリスクが高くなりますし、体力も確実に落ちていきます。実際、肉体の疲労困憊状態は脳の疲労状態を招き、判断力が著しく低下するといわれています。

健康寿命については、2016年の厚労省の国民生活基礎調査によると、男性72.14歳、女性74.79歳という報告が出ています。

断捨離は時間がかかる作業です。
その上、断捨離をすすめていくには、生活の上で必要なもの、不要なものが何かということを判断していく力が重要になります。

行動を先延ばしにしていくと、実際の作業の時間が取れなくなるという可能性も少なくはありません。
思い立ったが吉日という言葉がある通り、気力や体力に余裕のある50代から始めることは決して遅くないのです。

断捨離の注意点

それでは、実際に断捨離の作業に入る前に注意点を確認していきましょう。

1.小さなところから始める
断捨離をしようとして、挫折しやすいポイントとしては、いきなり部屋全体など大きな場所やたくさんの点数を一気に片付けようとすることです。

一気に片付けようとすると、膨大な作業量で疲れてしまって中断してしまうといったことが起こりがちです。

断捨離の基本は小さなスペース、例えば自分の財布の中とか机の引き出し1つからといったように、小さなスペースで限られた範囲から少しずつ始めるようにしましょう。

また、キッチンやトイレなど、最初は判断が簡単なところかが始めるようにしましょう。いきなり物置からスタートをしてしまうと、判断に迷ってしまって挫折してしまう可能性が高くなります。

2.残すものの量を決める
断捨離を始めると、物の処分をどんどん進めたくなりますが、何をどのくらい残すかも考えるようにしましょう。
断捨離が終わっても、生活は続きます。自分の生活に必要なものは何かということを常に考えましょう。

3.思い出の詰まったものは最後にする
両親から受け継いだものなど、思い出のつまったものの判断は大変難しいことです。

思い出のつまったものは、判断に時間がかかると考えて、作業は一番最後にしましょう。
判断が難しいものの場合は、専用の箱などを用意しておくのもおすすめです。

まとめ

終活に向けての第一歩としての断捨離は、自分の老後やその先を考える意味でも非常に前向きな取り組みだといえます。

早めの準備がその後のゆとりにもつながります。

ゆとりができると、先々のことを考えて計画を立てることもできます。 自分の身の回りを見渡して、小さなところから少しずつ見直していきましょう。